久しぶりにJUKI（ジューキ）の足踏みミシンが入荷しました。世界の工業用ミシンNo.1と言えばジューキですね。日本に限らず縫製工場には間違いなく何台かあるはずです。戦前は兵器を製造していた歴史があります。当然戦後には武器は作れませんのでミシン産業に転化したということですが、さすがにゴツイものを作る技術は高かったのでしょうね。事業を転換してすぐ一流メーカーに劣らない品質のミシンを製造していたのは、ん～すごいですね！今では工業用ミシンのメーカーですが、当時は家庭用ミシンも製造していました。こちらもその１台です。

　機械は分解調整とクリーニングをいたしました。模様も残り、塗装のツヤもあり、メッキも残っています。消耗品である家庭用ミシン針・ボビンケース・ボビンなど市販されています（本体装着品は新品に交換済み）。レバー操作による縫い目長さの調整、また返し縫い機能があります。送り歯の高さ調整もあり、段階的な調整機能が付いているのは珍しい点です。

　木製の台部分は大きな破損はなく塗装の状態も良かったため、今回は全て塗装を剥がす必要はないと判断し、少しの手直しとクリーニングのみをいたしました。表面の小傷や塗装が薄くなっている縁などはございます。脚は分解クリーニングを行い、ミシン本体との連動を見ながら調整もしております。ベルト車の回転やペダルの動きも快調です。

　さすが、ジューキも良い足踏みミシンを作っていましたね。そう言える機種です。