SINGERの本縫い工業用ミシン、人気のモデル31K20の足踏みミシンです。家庭用や職業用ミシンと比べるとベッドの幅が広いですね。古いミシンの中でも31型が人気の理由の一つです。また、特に31-20（31K20も同じ）は別のモデル31に比べて糸がたくさん巻けるという点で人気が高い機種です。太いはずみ車が生む推進力も侮れません！

　こちらのミシンは元々は仕立屋さんが使っていたもので、ご家族によるとその方は職人気質で値切られようものなら絶対に注文を受けなかった、などのゴリゴリの職人エピソードを教えていただきました。きっと職人の命であるミシンも大切に使われていたと思われます！長年経っても本体の文字が残っているのはそういうことなんだろうと思います。

　機械は分解掃除をして調整いたしました。消耗品は交換いたしました。使用できる針は硬い職業用・工業用ミシン針でいろいろな種類があるのも魅力です。ボビンやボビンケースは31-20の専用のものになります。下糸巻き機はミシン本体の横、テーブルの上に取り付けられています。

　台は表面の板が劣化していましたので、上の面のみ張替をいたしました。傷や欠けなども整え、天然樹脂のシェラックで再塗装をいたしました。脚もクリーニングで長年の埃や汚れを落としまし、最後に調整をいたしました。

　こちらのミシンには太い糸巻きを使う時に便利な糸立てを一つお付けいたします。