シンガーモデル188は国産の職業用足踏みミシンです。シンガーは本社はアメリカにありましたが、こちらは当時の日本の工場で生産されたもので間違いございません。モデル188には黒いボディのものとグレーのボディのものがありました。なんとなく黒よりもグレーの方が数が少ないような気がします。また、色がそれまでの黒一辺倒から変わったのと同時に、形は角ばったデザインでアールデコの雰囲気が出てきた時代でもあります。職業用ミシンは高速で安定して縫え、毎日何時間も使い続けることを前提に製造されていますので、堅牢に出来ています。全回転の垂直釜はスピードに対する縫製の安定性があります。また使用できる針も硬い職業用・工業用ミシン針でいろいろな種類があるのも魅力です。ボビンやボビンケースも現行の市販されているものが使用できます。

　機械は分解掃除をして調整いたしました。ベルトなどの消耗品は交換いたしました。工業用ミシン針（DBｘ１など）・ボビンケース・ボビンなど市販されているものが使用できます。返し縫い機能があり、レバー内にバネが入っていますので返し縫から通常縫いにするときにはレバーから手を離すだけで良く、ちょっとしたことですが作業の流れを妨げません。

　木製部分は表面をクリーニングして部分的な補修を施すのみでかなり良い状態になりました。引き出しも容量があります。脚は分解クリーニング後に再塗装をして調整いたしました。

　アンティークよりちょっとモダンになったパワー・スピードのある職業用足踏みミシンです。