足踏みミシン・手回しミシン・アンティークミシンの使い方講座

基本的な使い方

足踏みミシンのベルトの取り付け方

家庭用と職業用で長さと太さが異なります。

家庭用と職業用で長さと太さが異なります。

ベルト交換にあると便利な道具。ペンチ、千枚通し、ニッパーなど

ベルト交換にあると便利な道具。

 足踏みミシンのベルトの交換方法を解説します。劣化したベルトは表面が乾燥して空回りしますので、そんなときは新しいものに交換しましょう。昔から使用されているのは本皮の足踏みミシン用ベルトで、家庭用と職業用があり、太さと長さが異なります。ベルトは使用し続けていると伸びますが、締めなおすことで長く使うことができますので、取り付け方を知っておくと便利です。

次ページで写真つきで解説しています

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ミシン本体の取り付け方・取り外し方

ヒンジを台から外すと木を傷める恐れが…

ここを外すと木を傷める恐れが・・・

 足踏みミシンや手回しミシンの土台から本体のみを取り外す正しい方法があります。誤った場所から外すと台の木を傷めることがあります。また、長年経つと緩んでいる場合もありますので、締める場所を知っておくと良いでしょう。

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注油の頻度・方法

ミシン上には注油口があります。

ミシン上には注油口があります。

ミシン裏は機種ごとに注油箇所が違います。

ミシン裏は機種ごとに注油箇所が違います。

脚にも注油を忘れずに。

脚にも注油を忘れずに。

 よく聞かれるのが、注油の箇所と頻度です。機械式のミシンには、機械の磨耗を抑えたり快適に使ったりする上でミシン油の注油は必須です。

注油箇所

 基本的にはミシン上にある注油口から、またはミシン底部や脚の機械が動いて摩擦する場所に、1滴注してください。本体はほとんど金属ですのでどこに油が付いても問題はありません。ただし、下糸巻き用のゴム輪の接触箇所や針棒の上付近は注意が必要です。ゴム輪に油が付着すると空転してしまいます。また針棒上は油が下に垂れてくると作品が汚れる恐れがありますので、大量に注すのは避けてください。

頻度

 注油の頻度は、ミシンを使用する頻度や一回の使用時間でも違いますが、過去の資料によれば、家庭用は時々もしくは使用する前に、職業用は使用する毎に・工業用は使用中の毎数時間ごとに、と言われます。ただし現代で毎日何時間もミシンを使用する方はそうおられないと思いますので、ミシンの動作音が変わったり、動作が少し重くなったと感じたときに、注油をすると良いでしょう。

 注油には必ずミシン油と表示されているものを使用してください。粘性の高い機械油や植物性の油などを使用すると、機械内で固まったり不純物のせいで動作が重くなってしまいます。ミシン油とされていても100円均一など割安で販売されているものは品質が劣る場合がありますので、手芸店などで買うと良いかと思います。

説明書のコピーも扱っていますのでご紹介しておきます。
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お手入方法

 ミシン本体のお手入は、柔らかい布で乾拭きするか、生地にミシン油を少し垂らして拭き取る程度にしてください。作品に影響がなければ、金属表面に油の僅かな皮膜が出来ていると錆の抑制効果にもなります。脚も同様です。テーブルの木製部分も塗料によっては水や薬品を嫌いますので、やはり乾拭きがよいでしょう。家具用ワックスで磨くのもよいですが、ミシンとして使用するときには作品にワックス付かないよう注意してください。長期間使用しないときには湿気に注意しましょう。

初心者の足踏みミシン練習方法

 まずは上の動画をご覧ください。ハギレで試し縫いをしている様子ですが、このような運動が難なく出来れば、お洋服が縫えたも同然です!早速練習をしてみましょう。

※同じ動画はhttp://youtu.be/rd6o5m05y6Mでご覧になれます。

ペダルを踏む足の置き方
足踏みミシンのペダルを踏むとき、両足をそろえる場合と互い違いにする場合があります。

 ペダルを踏む足の位置は左の図のような2パターンあります。足の大きな人は両足を揃えてつま先とかかとでペダルを押すようにします。足の小さな人は両足を互い違いにして片方はつま先、もう片方はかかとで押すようにします。女性は後者の方を好まれる方が多いようです。上達すれば片足でも踏めるようになります。

STEP1:糸無し・生地なしでペダルを踏んでみる

 ミシン針は取り付けておいても構いませんが、まだ糸を通さずに逆回転させずにペダルを踏めるか試すことが非常に重要です。右手ではずみ車に勢いをつけて、同時にその勢いを加速させるようにペダルを踏んでください。最初は力んで踏んだり、踏む足がペダルの動きに抵抗してしまい逆回転させてしまうことがあります。慣れるとさほど力はいらないので、上達すると「あ、こんなに力がいらないんだ」と思うかもしれません。ただし、ミシンの整備が出来てなくて機械自体が重い場合、なかなか上手く回せませんのでご注意を。

STEP2:生地を置いてペダルを踏んでみる

 逆回転しなくなったら押さえの下に生地を置いて、正しく進むか確認しましょう。逆回転すると生地が進まず戻ってきてしまうはずです。

STEP3:糸を掛けてハギレなどで縫ってみる

 STEP2まで問題なく出来るようになったら、いよいよ上糸と下糸を付けて生地を縫ってみましょう。最初は厚地に挑戦せずに普通地から始めましょう。上下糸が絡み縫い目が出来れば、もう超初心者ではありませんね!

 上糸の掛け方や下糸の掛け方は機種別の項目や説明書を、糸調子については糸調子のとり方を参照してください。

上下糸調子のとり方

 上下糸調子のとり方は足踏みミシン・手回しミシンなどを使うに当たって悩みの種になりえます。ただ、糸調子の調整にもコツがありますので、それを伝授いたします。

 糸調子の調整の順番ですが、必ず下糸調子 → 上糸調子の順に行います。下糸調子を一旦決めてしまったら、あとは上糸調子だけを触って、上下糸のバランスをあわせるわけです。

 それでは最初に下糸調子を合わせましょう。下糸調子はボビンケースや水平釜なら釜の小ネジを締めたり緩めたりして調整します。下の動画で一般的な家庭用垂直釜のミシンの下糸調子のとり方を紹介します。

 これで下糸調子は決まりましたので、後は実際に生地を縫ってみて、上糸調子をとっていきます。

上糸調子はつまみを回して調整します。

 左図のような部品が上糸調子です。この部品がついている位置は機種によってさまざまですが、たいていこのような形をしています。手前のツマミを締めたり緩めたりして上糸に掛かるテンションを調整します。ツマミを右に回すと上糸調子が強くなり、左に回すと弱くなります。

糸調子のバランスは縫い目で分かります(説明書抜粋)

 上下糸の絡みが、生地の厚さの中央で出来ているようでしたら、上下糸調子のバランスは取れています。左図は説明書からの抜粋ですので、当店でお譲りしている説明書のコピー(当店ショッピングサイトが別ウィンドウが開きます。)もご参考いただければと思います。

※上記は糸調子のとり方の基本です。作品や生地やミシンの種類によっては、あえて上下糸調子を緩くして縫ったり、上糸調子をかなり強くしたりする場合もあります。まず基本を押えておくことが後の応用にもつながります。

上糸の掛け方

 これも機種によって違いますが、基本的な順番は同じです。

 糸巻き → フェイスプレート角 → 糸調子皿 → ピンピンバネ → 天秤 → フェイスプレート上の糸ガイド → 針棒の糸ガイド → ミシン針

 具体的な方法は、機種別の項目をご参照ください。

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