重厚豪華な英国シンガー製モデル27Kの家庭用足踏みミシンです。彫刻や真鍮飾りは家具のような趣がありますね!
外観や実用性の評価についての詳細はこちら
ご注文の際には当店の整備ポリシーおよび特定商取引法に関する表記をお読みください。
アンティークの雰囲気抜群の英国シンガー製足踏みミシンが入荷しました。映画に出てきそうな、そんな佇まいがあるミシンです。シリアルナンバーによると製造は1898年、19世紀末のものとなっています。生まれ故郷イギリスでも足踏みミシンは高級品でした。さらにこういった彫刻や真鍮の飾りのあるものは高級品として扱われていました。日本はまだ明治時代、様々な舶来品が輸入されたことと思いますが、こういった高級機はおそらくほとんど輸入されなかったのではないかと思います。海外とは言え120年前のものが生き残っていたものがこうして日本に無事にたどり着いたことは嬉しいことですね。
機械はモデル27Kといってボビンケース(釜)に弾丸型シャトルを使用する機種でシンガーではロングセラーになったモデルですが、もちろん縫えるように分解掃除をして調整いたしました。ミシン針はいまの家庭用ミシン針が使用できます。シャトルは現状で古いものを使用していますが、ボビンとシャトルも新しいものが入手できるようになってきました。ゴム輪やベルトといった消耗品も入手は容易です。
台はヌマミズキの一種かそれに近い木だと思われます。マホガニーほど赤みはなく、ちょうどよい飴色が出ています。こちらへ届いたときには台には染みや塗装の劣化がありましたので、全て研磨して取り除き、表面を調整後にニスで再塗装をいたしました。塗料には植物由来のステイン、天然樹脂のシェラックニスを使用しました。いずれも古くからアンティーク家具の補修や塗装に使われてきました。石油系シンナーなども使用しておらず、またホルムアルデヒドの吸着効果もあると言われています。ただ、熱やアルコールに弱いので、熱いコーヒーカップや消毒アルコールなどを置かないようにしてください。また水気のある花瓶も避けた方がよいでしょう。
鋳物の脚も良く見ると面が平らではなく窪みがあり、それも脚を立体的に見せる要素となっています。ベルト車とペダルを結ぶクランクには木製の棒が使用されています。これも“アンティーク”足踏みミシンにしか見られない特徴です。脚は分解クリーニング後に塗装の状態がよかったためにオリジナルを生かしてそのままにいたしました。ペダルとベルト車をつなぐクランク棒のみ再塗装をいたしました。がたつきがないよう調整もしております。
現在英国アンティーク家具の中に置いて展示されておりますが…やはり古いもの同士雰囲気がよく合い落ち着きます!
消耗品 | 市販 | |
---|---|---|
ミシン針 | 家庭用ミシン針 | ◎ |
ボビンケース | 専用弾丸型シャトル | △ |
ボビン | 専用ボビン | △ |
ゴム輪 | 外径31mm程度 | ◎ |
ベルト | 家庭用革ベルト | ◎ |
◎:手芸店で新品入手可能 ○:専門店で新品入手可能(かも) △:ミシン専門店でも新品入手難 ×:アンティーク品のみ存在 |
主な機能 | |
---|---|
縫い目調整 | ○ |
返し縫い | - |
上糸調子 | ○ |
下糸調子 | ○ |
押え圧力調整 | ○ |
サイズ(横x奥x高さ) |
---|
92 cm x 45.5cm x 77 cm |
※高さは収納時。幅は拡張時129cm |
その他の特徴 |
---|
- |
後継機種になりますが127の説明書のコピーをお付けします。