超希少なバラ模様・・・本当に珍しいんです。こちらの足踏みミシンは英国製シンガーのモデル15です。同機種は日本でもよく見かけますが模様に関してはほぼ見かけることがない豪華でかわいらしいバラの絵柄です。世界で見てもおそらく1000台に1つかもっと少ない数しか現存していないでしょう（ざっと統計を取ってみました）。こちらのミシンは元の模様がほぼ消えている状態で、その反面機械の内部はまだ使えるいいものでしたので、今回模様を復元することを決めて整備いたしました。

　機械は長年の錆や汚れを落とすために分解掃除をして、縫製に影響する傷等を除去するなどの整備・調整をいたしました。模様は珍しいものですがボビンケース・ボビン・ミシン針は汎用的な家庭用のものが使用できます。ベルト・ゴム輪などの消耗品は交換いたしました。ボビンは当店で販売している国産のものがよさそうです！

　テーブルの木製部分は古い塗料が劣化していましたので全てクリーニング・研磨して再塗装をいたしました。まずは全面の塗装を落として角など板が欠けている個所は同じ種類の板や補修剤で整えました。多少の凸凹が残っている場所もありますが、縫うには影響がないようにいたしました。その後の塗装では色むらを抑えるため植物由来のステインを使用して色味を調整し、トップコートには天然樹脂のシェラックニスを使用しました。石油系シンナーなども使用しておらず、またホルムアルデヒドの吸着効果もあると言われています。ただ、熱やアルコールに弱いので、熱いコーヒーカップや消毒アルコールなどを置かないようにしてください。また水気のある花瓶も避けた方がよいでしょう。脚は分解クリーニング後に再塗装をして本体との連動の調整もしております。

　当時からごくごく希少で一部地域にしか出されていなかったモデルだと思われます！飾っているだけでも素敵ですね！