ブラザー製TA1-618型の職業用足踏みミシンです。当時のブラザーの職業用ミシンはプロ用だからなのか厚地等でも縫える使用になっていたようで、今回当店では一部の部品を替えて薄地から厚地まで幅広い生地に使用できるようにしました。とは言っても大きな改造をしたわけではなく幾つか要所の部品を交換したのですが(^^;)それでも厚地を考えているミシンはペダルを踏んで動かすときに若干重くなりますから、操作性も上がっていると思います。せっかくの直線高速縫いのミシンですからどんどん縫いたいですね！

　機械は分解掃除をして調整いたしました。ベルトなどの消耗品は交換いたしました。工業用ミシン針（DBｘ１など）・ボビンケース・ボビンなど市販されているものが使用できます。返し縫い機能があります。こちらのミシンの糸立て棒（右）には途中に穴が開いていてほかの糸立てから糸を引いてこれますので、せっかくの機能を無駄にしないために、一本糸立てを別途お付けいたします！太い糸巻きを使用するのにはもってこいです。

　木製の台は補修と古い塗装表面を薄く研磨し、色味の調整をした後にトップコートのみを再塗装を致しました。塗料には植物由来のステイン、天然樹脂のシェラックニスを使用しました。いずれも古くからアンティーク家具の補修や塗装に使われてきました。石油系シンナーなども使用しておらず、またホルムアルデヒドの吸着効果もあると言われています。ただ、熱やアルコールに弱いので、熱いコーヒーカップや消毒アルコールなどを置かないようにしてください。また水気のある花瓶も避けた方がよいでしょう。左に拡張できるバタフライテーブルの突板に欠けがありましたので、そちらは木で継いで補修をしています。脚は分解クリーニング後に再塗装をして調整いたしました。

　職業用ミシンは全回転釜ですので大きくても釜から出る音は静かです。台も幅広く使い勝手の良い職業用ミシンですね！