国産のシンガー（SINGER）モデル15Uの足踏みミシンです。日光の明るい場所で撮ったのでコントラスト高め見えてます！屋内ですともう少し落ち着いてます(;・∀・)

　こちらの15Uはシンガーが戦後に日本の工場で製造したモデルで、工場が宇都宮にあったためにモデルにUの文字が付けられました（例えばイギリス製ですとKilbowieにあったたけ15Kとなっています）。正確には既に日本にあったパインミシンという会社と一緒に始めたのですが、当時の日本の製造技術もかなり高くなっていて、パインミシンもミシンとしては優秀なものを製造していました。そこにシンガーのノウハウが追加され、さらに精度の高いミシンが作られたのではないかと想像しています。当時の国産のミシンの中でもシンガー15Uは最も優秀なミシンの一つだったと思います。

　機械内部は汚れておりましたので分解してクリーニングしております。同時に細かな傷を見つけて整備し、消耗品は交換、組み立てて縫えるように調整をしております。こちらには返し縫い機能があります。また送り歯の上下機能もありますので、別途刺繍枠やダーニング押えを入手すればフリーキルトや刺繍も可能です。

　木製の台部分に大きな欠損はありませんでした。また塗装の状態もよくツヤもあります。何箇所かの細かな傷がありますが、すべての塗装を落とすほどのことはないと判断いたしました。表面の様子は写真でご確認ください。それでも60年の年月を考えると状態は良好です。脚は塗装の劣化が見られましたので分解クリーニングと再塗装および調整をいたしました。ベルト車やペダルがスムースに動くように分解しグリースアップ、注油、などをしております。最後にミシン本体とベルトで繋げて動きを確認しております。動作は軽くて静かですね。

　明るい写真で細かいところも見えると思いますが、状態の良さも見て取れるかと思います！